「クレーム(claim)」《シニア日常英会話》
私ども「吉祥寺MCS英会話スクール」のシニアの生徒様たちに限らず、日本人全般が勘違いをしている英語の一つが「クレーム」という言葉です。おそらく大半の人が「文句・苦情」という意味だと思っているのではないでしょうか?さにあらず!「クレーム(claim)」は「(当然のこととして)~を請求する」という意味です。今日はこのお話をさせて頂きましょう。
そもそも、どうしてこんな勘違いが起こってしまったのかについてですが、例えばあなたの買った品物が不良品だった時のことを想像してみて下さい。あなたはお店の人に「ちょっと!これ不良品じゃないですか!新しい物と取り替えて下さいよ!」とクレームをつける(言う)でしょう。(もっとも、上品で奥ゆかしいシニアの方なら「不良品でしたので、取り替えて頂けますか?」となりますが。)この前半の「ちょっと!これ不良品じゃないですか!」の所にスポットを当てているのが日本人的な解釈なのです。英語では後半の「新しい物と取り替えて下さいよ!」の部分にスポットを当てて、「お金を払った以上、当然のこととして交換や返品を請求」するととらえるわけです。
日本人は感情的な対立を極端に嫌う民族です。「新しい物と交換する」という請求("claim")よりも、「お客様を怒らせてしまった」ことの方を重くみるために、いつしかこのような勘違いが生じてしまったのでしょう。
では、「文句・苦情」の方は英語では何と言うのでしょうか。答えは"complain"です。いくつか例文をご紹介します。
①I complained about the service. (私はそのサービスの事で文句を言った。)
②Don't complain about money! (お金のことで不平を言うな。)
③She is complaining that I'm not helpful. (彼女は私が協力的でないと文句を言っている。)
そして"claim"の方も見てみましょう。
④They claimed their rights to use the land. (彼等はその土地を使用する権利を請求/主張した。)
⑤He claimed replacement of the product. (彼は製品の交換を請求した。)
【"replacement"は「変わりの(新しい)物と交換する」という意味で、"exchange"とほぼ同じです。】
A: I made a reservation for a twin-bedded room. But it was double-bedded.
(私はツインの部屋を予約したのに、ダブルだったのよ。)
B: Oh・・・Did you claim a change to a twin-bedded room?
(あら・・・ツインへの変更を請求したの?)
A: No, I didn't. Because I don't like to complain.
(いいえ、しなかったわ。文句言うのは好きじゃないから。)
B: Unbelievable! You have the right!
(信じられないわ!あなたはその権利があるのよ!)
確かに日本人は、何かにつけ文句を言うことが苦手ですね。特にシニアの方はその傾向が強いと思います。でも外国人はそうではありません。彼等ははっきりと主張します。しかし、彼等には「わだかまりが残るから」とか「後味が悪いから」というような、私たちによくある感覚はあまり持たないのも事実です。日本人よりもサッパリしているわけです。外国人と付き合うには、こういう事も知っておくべきでしょう。
2018年(平成30年)もいよいよ押し詰まってきました。武蔵野市内では、吉祥寺・三鷹・武蔵境のJR中央線3駅がクリスマスイルミネーションに彩られて華やかさを増しています。「吉祥寺MCS英会話スクール」のシニアの生徒様たちからも、そろそろお孫さんへのクリスマスプレゼントの話題が出始める頃でしょうか。
「吉祥寺MCS英会話スクール」では、この秋の予定がづれ込んで、この12月から《シニアの為のゆっくり英会話》新クラスがスタートします。この機会にぜひご見学にいらしてみて下さい。「吉祥寺MCS英会話スクール」はご見学・体験は何度でも無料で受けて頂けます。
2018年12月03日 01:36 PM
「混同しやすい May I ~ ?とCould you ~ ?」《シニア日常&旅行英会話》
今回は、私ども「吉祥寺MCS英会話スクール」のシニアの生徒様たちがよ~く間違えてしまう(シニアでなくても、ほとんどの日本人が混同しがちな)、"May I ~ ?"と"Could you ~ ?"についてお話しさせて頂きます。まずは、この文を和訳してみて下さい。
◆May I see this watch?
この文を「この時計を見せて頂けますか?」と訳した方は要注意です。正しい訳し方は「この時計を見ても(拝見しても)よろしいですか?」です。"see"は「見る」という動詞であって、「見せる」の"show"ではないのですから、言われてみれば当然でしょう。"May I ~ ?"は「私は~してもよろしいですか?」という意味で、《相手から丁寧に許可を得る》時に使われます。
それでは「この時計を見せて頂けますか?」の方は英語でどう言えばいいのでしょうか?それが、
◆Could you show me this watch?
なのです。この"Could you ~ ?"は「あなたは~して頂けますか?」と《相手に丁寧にものを頼む》時に使われます。
確かに私達日本人は、お店でショーケースの中に入っている商品を見たい時には「見せて頂けますか?」という言い方をよくします。「見てもよろしいですか?」という言い方はあまりしませんね。ところが英語圏では「見てもよろしいですか?」の方が一般的なのです。ですから「旅行英会話」の本などでは、"May I see ~ ?"と書かれていても、対訳は日本人にとってより自然な「見せて頂けますか?」となってしまっています。そのような事情を理解している方ならば問題はないのですが、そうでないとチョットまずいことになる場合もあるのです。下の例を見て下さい。
◇May I show ・・・・・?
◇Could you borrow me ・・・・・?
この2例は「吉祥寺MCS英会話スクール」のシニアの生徒様が実際によく間違えて使ってしまう文なのですが、和訳すると、上の文は「私は見せてもよろしいですか?」で、下の文は「あなたは私を借りて頂けますか?」となってしまいます。いずれも"May I ~ ?"と"Could you ~ ?"の混同と、「見る/見せる」「借りる/貸す」の動詞の混同が招いたおかしなミステイクです。こうした誤りを避けるためには、日頃から〔主語も一緒に訳す〕くせをつけておくのがいいと思います。
①May I borrow your pen? (私はあなたのペンを借りてもよろしいですか?)
②Could you lend me your pen? (あなたは私にペンを貸して頂けますか?)
③May I ask(have) your address? (私はあなたの住所を聞いても(伺っても)よろしいですか?)
④Could you tell me your address? (あなたは私に住所を教えて頂けますか?)
①と②、③と④はどちらも紛らわしいですね。ネイティブの人は十中八九①と③を使います。私たち日本人には②と④の方が本来はシックリくるはずです。
私が思うに、「英語は日本語に比べて自己顕示的な言語であるために、なるべく"I(私)"を主語にしたがる傾向」があり、一方「日本人は極力"自分"を控えめにしたがる傾向」があるように見受けられます。そのような文化的・国民性的な理由から"May I ~ ?"と"Could you ~ ?"の好みも生じている感じがするのです。
A: Excuse me. May I ask you a favor?
(すみません。お願いしてもよろしいですか?)
B: You are welcome.
(どうぞどうぞ。)
A: Could you introduce a good sea-food restaurant?
(良いシーフードのレストランを紹介して頂けますか?)
B: Sure. I recommend "NEPTUNE", here on this map.
(はい。「ネプチューン」がお勧めです。この地図のここです。)
A: Is it reasonable?
(そこは値段的に手頃ですか?)
B: Yes. Don't worry. The owner of it is my friend.
(はい、ご心配なく。そこのオーナーは私の友達なんですよ。)
"ask you a favor"は「あなたにお願い事をする」という意味の有名な熟語です。これも、もし"Could you ~ ?"で言うとしたら、"Could you you do me a favor?"と言いかえることができます。
11月は日本が一番美しく染まる季節。吉祥寺・井の頭公園の木々も色づき始め、吉祥寺の町はハロウィーンが過ぎてもうクリスマスのイルミネーション点灯も目前です。夏の猛暑の余波でしばらくなりを潜めていたシニアの皆さんも、気持ちを新たにイチから英会話を始めて見ませんか?中央線&井の頭線吉祥寺駅から3分の「吉祥寺MCS英会話スクール」では、《無料見学・体験》大歓迎です。
2018年11月04日 09:55 PM
「3歳年上/2倍大きい(比較の言い方・その2)」《シニア日常英会話》
前回の「シニアお役立ち英会話」で、「私より~」("than I" または "than me")のお話をしましたが、今回はそれにちなんで「3歳年上」「2倍大きい」のような《差や程度を盛り込んだ比較級》の言い方についてお話ししてみたいと思います。ポイントは「盛り込みたい差・程度」を「"er"や"more"を付けた形容詞(副詞)」の直前に入れる事です。
①This box is a little / much bigger than that one. (この箱はあの箱よりも少し/ずっと大きい。)
②My husband is 3 years older than me / I. (私の夫は私よりも3歳年上です。)
③Tokyo Sky Tree is 300 meters taller than Tokyo Tower. (東京スカイツリーは東京タワーより300m高い。)
④Turkey is 2 times (twice) larger than Japan. (トルコは日本の2倍面積が広い。)
※②は前回お話ししたように"than me"でも"than I"でもOKです。③では"taller"のかわりに"higher"も使えます。一般に、「身長や木の高さのように成長する物には"tall"を、テーブルとか山のような無生物には"high"を使う」という事になっていますが、高層ビルや塔のような物は擬人化して"tall"を使う事がよくあります。
また、④のような「面積」には"wide"は使いません("wide"は「幅が広い」)のでご注意を。「3倍広い」であれば、もちろん"3 times"にすればOKです。
A: My new suitcase was 2 times more expensive than my old one.
(私の新しいスーツケースは古いヤツの倍の値段だったのよ。)
B: Oh, really? How about the weight?
(へぇ、そうなの?重量はどうなの?)
A: It's 3 kilo-grams lighter. It's woman-friendly.
(3キロ軽いのよ。女性に優しいわ。)
B: I see. Because you really like shopping.
(わかるわかる。だってあなた本当にお買い物が好きだもの。)
A: No! I didn't mean that.
(ちがうわよ!そういう意味じゃあないってば。)
「○○に優しい」という表現を、最近よくしますね。英語で言いたい時には"○○-friendly"と言えばいいでしょう。例えば「環境に優しい」なら"environment-friendly"、「高齢者(シニア)に優しい」なら"age-friendly"とか"senior-friendly"。今はやりの「エコな」も"eco-friendly"と言います。ぜひ使ってみて下さい。
夏の猛暑の後は秋の長雨と台風・・・。今年は「シニア・フレンドリー」とはほど遠い自然の猛威に翻弄されましたが、いよいよさわやかな季節がやって来ました。
「吉祥寺MCS英会話スクール」では、この秋から《英会話をイチから始めて見たい》シニアの方を大募集しております。「吉祥寺MCS英会話スクール」はJR中央線・京王井の頭線の吉祥寺駅から歩いて3分。もちろん最初は無料で見学・体験ができます。少しだけ勇気を出して、まずは電話かメールでお問い合わせ下さい。
2018年10月06日 05:08 PM
「私より~(比較の言い方)」《シニア日常英会話》
先日、アメリカ人の友人と話していた時のことです。私が"He is younger than I."(彼は私より若い。)と言ったら、その友人から、"No. He is younger than me."と言われました。学生時代に、「"than"の後ろには"me"ではなく"I"が来る」と確かに習っていた私は「"than I"ではいけないのか?」と反論したのですが、「文法的なことはよくわからないけれど、私達は普通"than me"を使うわよ。」との事でした。
早速「研究社」の辞書で調べてみると「どちらも使う」とありましたし、ネットの辞書で調べると「どちらでもよいが、最近は"than me"の方がよく使われる」とあって驚きました。なるほど!言葉は生き物です。英語も変わっているんですね。
さて、今回はこの"than"を使う英文を紹介してみましょう。
①She is taller than me.(彼女は私よりも背が高い。)
②This ring is cheaper/more expensive than that one.(この指輪はあの指輪より安い/高い。)
③He walks faster/more slowly than me.(彼は私より速く/ゆっくり歩く。)
④They have more money than us.(彼等は私達より沢山のお金を持っている。)
ここで注意しなければならないのは、"than"の前に来る形容詞("cheap"や"expensive")・副詞("fast")を《比較級》の形【「より~な」の意味】に変えて使うことです。一見して短い形容詞・副詞であれば後ろに"er"を足し、長めの物であれば前に"more"を付けるということは、シニアの皆さんも昔習った記憶があるのではないでしょうか。なお、「沢山の・多くの」の意味の"many/much"の《比較級》は"more"です。
★私ども「吉祥寺MCS英会話スクール」のシニアの生徒様から、「短い/長いの区別は何を基準に決めるのですか?」というご質問を良く受けますが、私は「ズバリ直感で決めて下さって結構です。実際ネイティブの外国人でも迷っているようですから。」とお答えしています。ただ「迷った時は"more"で行くといいですよ。」と付け加えることにしていますが。
A: I went to Turkey with my father this summer.
(この夏、父と一緒にトルコに行ったんだ。)
B: Great! How old is he?
(すごいね!彼はいくつなの?)
A: He is 90. But he is more active than me.
(90歳だよ。でも彼は僕より行動的なんだ。)
B: Unbelievable! Did he enjoy traveling much?
(信じられないね!彼は旅を満喫してたかい?)
A: Yes. He ate more than me every day. I hope I have that much energy when I'm his age.
(うん。毎日僕より沢山食べていたよ。僕があの歳になった時、あんなにエネルギッシュだといいんだけど。)
先日「日々雑感」のブログにも書きましたが、「吉祥寺MCS英会話スクール」の夏休みを利用してトルコを旅行してきました。90歳(厳密には89歳と11か月)の父も一緒でした。シニアを通り越して「超・シニア」の父は機内食も含めて毎日3食をほぼ完食し、40度の暑さの中でも一緒に観光を楽しんでいました。
私も想い出に残る素晴らしい旅行をさせてもらいました。
さて、猛暑の夏もそろそろ終わりですね。「吉祥寺MCS英会話スクール」では、今秋から《シニアの為の初心・初級英会話クラス》が開講の予定です。猛暑で外出を控えていたシニアの皆様も、町へ、吉祥寺へくり出して、「吉祥寺MCS英会話スクール」のシニアレッスンをのぞいてみませんか?ご見学・体験レッスンはいつでも無料で受け付けております。
2018年09月01日 03:44 PM
「エアコンをつけっぱなしで寝る」《シニア日常英会話》
(猛)暑中お見舞い申し上げます。シニアの皆様はいかがお過ごしでしょうか?
【"How are you getting along in these too hot days?"】
例年だと「クーラーが苦手で、寝る前に必ず消します」とおっしゃる「吉祥寺MCS英会話スクール」のシニアの生徒様達も、今年ばかりは例外のようです。ほとんどの方がクーラーをかけたままお休みになっていることが、レッスン中の話題からわかります。
さて、この「クーラー(エアコン)をつけっぱなしで」を英語ではどう言えばよいでしょうか?キイワードは"with"なのです。
①I sleep with the air-conditioner on. (私はエアコンをつけたまま眠ります。)
例えば、「テレビをつけたままうたた寝した。」も、
②I dozed with the television on. となります。【"doze"は「うたたねする」】
◆"with"は皆さんもよくご存知の「~(人)と一緒に」という意味の前置詞ですが、「物」をくっつけると「~(物)を使って」のように「材料・道具など」を言う事ができますね。しかしそれだけではありません。「~(ある状況・状態)と一緒に」という事まで言うことができてしまうのです。なかなかパワフル("powerful")な前置詞なのです。
更にこんな応用例もご紹介しましょう。
③He came into the room with his hat on. (彼は帽子をかぶったまま部屋に入ってきた。)
④Don't speak with your mouth full! (口に食べ物を入れたまま話さないで!)
⑤She prayed with her eyes closed. (彼女は目を閉じて祈った。)
ただ、この「エアコンつけっぱなし」のせいで夏風邪を引いてしまわれたシニアの生徒様も2人位いらっしゃいました。つけっぱなしも結構ですが、できればタイマーを上手に使いたいものですね。
A: Why are you working with your cardigan on? Don't you feel hot?
(あなた、なぜカーディガン着たまましごとしてるの?熱くないの?)
B: No. I have a summer-cold.
(ええ。夏風邪を引いているのよ。)
A: Summer-cold? What's that?
(「夏風邪」?それ何?)
B: It means catching a cold in summer. Is it Japanese-English?
(夏に風邪を引くっていう意味よ。和製英語かしら?)
A: I think so. Well, how did you catch it in this hot summer?
(そうだと思うわ。で、この暑い夏にどうやって風邪を引いたの?)
B: I slept with the air-conditioner on all night.
(一晩中エアコンつけっぱなしで寝ちゃったのよ。)
特別に熱い今年の夏。シニア専門の「吉祥寺MCS英会話スクール」としましては、欠席者の激増が心配されましたが、目下影響はそれほど多くありません。それにしても、この猛暑の中を来て下さるシニアの生徒様たちには本当に感謝です。
「吉祥寺MCS英会話スクール」では8月7日(火)~8月17日(金)までを夏期休講とさせて頂きますが、夏休み明けには少ししのぎやすい気候になっていることを願ってやみません。
くれぐれも熱中症にはご注意下さい。"Please don't get a heat-stroke!"
2018年08月04日 11:28 PM