「がんばれ!」《シニア日常英会話》
東京オリンピックでの連日の日本選手の活躍に、テレビに釘付けという方も多いのではないでしょうか。
私ども「吉祥寺MCS英会話スクール」にはテレビはありませんし、レッスンは午前中から夜7時・8時頃までありますので、シニアの生徒様達からの結果報告が貴重な情報源となっています。外出自粛要請もあって、シニア層もかなりの熱狂ぶりです。「自国開催だと沢山観られていいわねー」と皆さんおっしゃっています。
さて、今回は日本選手の活躍にちなみまして、「がんばれ!」を英語で表現してみたいと思います。日本語では一様に「がんばれ!」とか「がんばって!」と言いますが、英語では微妙にニュアンスの違ういくつかの言い方があります。以下に紹介してみましょう。
①Good luck! (I wish you good luck!の略)
誰もが知っている有名な英語で、これからコトに臨もうとしている人に対して「幸運を祈ります」というニュアンスを伝える「がんばれ!」です。
②Do(Try) your best!
「ベストを尽くして下さい!」という意味の、これも有名な言い方です。
同類の言い方として"Try hard!"(一生懸命やりなさい)もあります。
③Keep it up!
これは、すでに頑張っている人に対して「その調子でがんばれ!」という時に使います。"keep"(保持する)が使われていることからも納得できると思います。
まさに今の日本選手団に対して言いたい言葉ですね。
④Go for it!
元の意味は「それを目指して行け!」ですが、「よし、行け!がんばれ!」といった意味になるでしょうか。先取点を挙げたサッカーチームなどに「行け行け!」と叫ぶイメージです。"Go for a gold-medal!"と言えば「金メダルを取りに行け!」でしょう。
⑤Hold out!
「がんばって持ちこたえて!」といったニュアンスです。卓球やバレーボールなどで"deuce"(デュース)になった時などはまさにこれです。
ちなみにアメリカ人がよく使う"Hang in there!"も全く同じ意味です。
⑥Take it easy!
これも有名な英語ですね。①~⑤までとは少し意味合いが違って、「気楽にやって」が元の意味で、あえて言えば「肩の力を抜いてがんばって!」です。
日本人選手はプレッシャーに弱いところがあるので、試合の前に声がけするならこれがふさわしいかもしれませんね。
★なお、日本人がよく使う「ファイト!("Fight!")」は「闘え!」というような意味になって、柔道やボクシングやレスリングのような格闘技以外には使いませんので、ご参考に。
A: Good luck on your interview tomorrow.
(明日は面接がんばってね。)
B: Thank you. I'm so nervous because it's a real interview.
(ありがとう。本物の面接だからすごく緊張してるわ。)
A: Real interview? What do you mean?
(本物の面接?どういう意味?)
B: The first interview was on-line at home.
(一次面接は家でリモートでやったのよ。)
A: I see. Anyway, take it easy. You can do it!
(へぇー。とにかく肩の力を抜いて。あなたなら大丈夫。)
「吉祥寺MCS英会話スクール」のシニアの生徒様は、ほとんどが2度目のワクチン接種を終えられたようです。私も先月中に2度目を無事済ませました。
シニアの皆さま、もう少しの辛抱です。"Hold out!!"
2021年08月01日 08:43 AM
五感動詞の使い方《シニア日常英会話》
「五感(五官)」とは視覚・聴覚・味覚・臭覚(嗅覚)・触覚のことを指します。
今回は、この「五感」に関する動詞、具体的には(1)「~に見える」、(2)「~に聞こえる」、(3)「~な味がする」、(4)「~なにおいがする」、(5)「~な手触りがする」のお話をさせて頂きます。
※但し、「見る・観る」「聞く」「味わう」「においをかぐ」「触る」といった、《自分の行為》を表現する動詞はここでは含まず、あくまで《相手が発するものを自分の五感でとらえる》動詞に的を絞らせて頂きます。
(1)「~に見える」look
①It looks expensive. /It looks like a brand-bag.
(それは高そうだ【高そうに見える】。/ブランドバッグのように見える。)
②You look young. /You look like a student.
(あなたは若く見える。/学生のように見える。)
★ここでちょっと気をつけたいのは、"look"の後に"a brand-bag"や"a student"のような〔名詞〕が来るときは、"like"(~のように)が必要なことです。「高そうなブランドバッグに見える」と言いたいときも、
③It looks like an expensive brand-bag. となります。
そして、このルールは以下の4つの動詞にも全部当てはまります。
(2)「~に聞こえる」sound
④It sounds nice. /It sounds like a good idea.
(それは素敵ね【素敵に聞こえる】。/良さそうな考えね【のように聞こえる】。)
⑤The story sounds interesting. /The story sounds like a fiction.
(その話は面白い【面白く聞こえる】。/作り話のように聞こえる。)
(3)「~な味がする」taste
⑥It tastes sweet. /It tastes like honey.
(それは甘い味がする。/蜂蜜のような味がする。)
⑦The powder tastes sour. /The powder tastes like a lemon.
(その粉は酸っぱい味がする。/レモンのような味がする。)
(4)「~なにおいがする」smell
⑧It smells good. /It smells like a flower.
(それはいいにおいがする。/花のようなにおいがする。)
⑨This liquid smells strange. /This liquid smells like oil.
(この液体は変なにおいがする。/油のようなにおいがする。)
(5)「~な手触りがする」feel
⑩It feels soft. /It feels like cotton.
(それは柔らかい手触りがする。/綿のような手触りがする。)
⑪This cloth feels smooth. /This cloth feels like silk.
(この布はなめらかな手触りだ。/絹のような手触りだ。)
◆実はこの5つの動詞は、シニア英会話初心者のみならず、英会話を勉強している日本人すべてが苦手としている連中なのです。これらを使いこなしている人は例外なく、英語がわかっている人だと断言してもいいほどです。
もっとも最後にホンネを書かせてもらいますと、"look"以外は知らなくても不自由はないでしょう。なぜならば、"It's nice."、"It's a good idea."、"The story is interesting."、"It's a good smell."、"It's a honey-taste."、"It's silk-touch."などの言い方でも十分代用できるからです。
ですから今日のテーマは、センスのよい英語を喋りたい方向けのトピックということになりますね。
A: This aroma-oil smells fantastic!
B: It really does. My friend made it.
(本当にそうよね。友達が作ったのよ。)
A: Great! It makes me relaxed and happy. I want it.
(すごーい。リラックスして幸せな気分になるわ。私欲しい。)
B: I'm thinking of selling her products on line now.
(今、彼女が作った物をネットで売ろうと考えているのよ。)
A: Good. It sounds like a good idea.
(いいじゃない。グッドアイデアだわ。)
" It makes me relaxed and happy."は、「それは私を"relaxed and happy"な状態にする」、つまり「その香りを嗅ぐと、わたしはリラックスした幸せな状態にしてくれる」という意味で、応用がききそうです。
色々物議をかもしていますが、まもなく《東京オリンピック》開幕です。
実は、私ども「吉祥寺MCS英会話スクール」のシニアの生徒様のお身内が、オリンピックに出場されることが決まりました!すべてのシニアクラスの生徒様総動員で応援させて頂きます。
2021年07月01日 09:37 AM
ややこしい “used to” の話《シニア日常英会話》
シニアに限らず、英会話初心者に限らず、誰もが悩んでしまうのが"used to"という言葉の使い方です。先日、私ども「吉祥寺MCS英会話スクール」の生徒様から質問があったこの機会に、今回は"used to"をテーマに取り上げてみたいと思います。少し難しい話になるかもしれませんが、おつきあい下さい。
★まず最初に、"used to"には以下の(1)と(2)の全く別のふたつの意味・使い方があるということを知っておいて下さい。
★次に、このふたつは動詞の "use(使う)" の過去形ではなく全く別の言葉で、発音も「ユーズド」ではなくて「ユースト」のように濁らないことも知っておきましょう。(ですから"used to" で「ユース・トウー」と発音されます。)
(1)助動詞〕の"used"+〔不定詞〕の"to"で、「以前は(昔は)~していた」
①I used to smoke. (私は以前はたばこを吸っていた。)【今は吸っていない。】
②He used to go to discos. (彼は昔はよくディスコに行っていた。)【今は行っていない。】
③She used to be a school-teacher. (彼女は昔は学校の先生だった。)【今は辞めている。】
★ここで注意したいのは「今はしていない」という事実が暗黙に語られているということです。普通の過去形、たとえば"I smoked."や"He went to discos."の場合だと、「(その時)たばこを吸った。」や「(その時)ディスコに行った。」の意味にしかなりません。
それと③の文のように"be"が続く例では、「以前は~である状態だった」のニュアンスになります。名詞や形容詞が続くときには、この"be"を必要とします。
参考までに、疑問文にしたいときは"Did you use to ~ ?"もしくは"Did you used to ~ ?"という変則的な形になります。[これは知っていなくてもいいと思います。]
④Did you use(d) to smoke? (あなたは以前はたばこを吸っていたのですか?)
(2)〔形容詞〕の"used"+〔前置詞〕の"to"で、「~に慣れた」
⑤He is used to IT devices. (彼はIT機器に慣れている。)
⑥I am not used to driving in Tokyo. (私は東京での運転に慣れていない。)
⑦You have to get used to your new work quickly. (あなたは新しい仕事に早く慣れなくてはいけない。)
★この"used"は形容詞ですから、"be動詞"と一緒に使えば「慣れている」の意味に、"get"と一緒に使えば「慣れる」の意味になります。
また、⑥の文で"used to drive"とやってしまう人がとても多いので気をつけましょう。【この"to"は「~に」という意味の前置詞ですから、「~する事に慣れている」のように動名詞にするのです。】
もうひとつ、進行形の例も紹介しておきます。
⑧We are getting used to operating computers. (私たちはコンピュータを操作することに慣れつつある。)
A: My husband used to work at an office.
But he quit his job 2 years ago.
(ウチの夫は以前は会社勤めしてたのよ。
でも2年前に仕事を辞めたの。)
B: Well, what does he do now?
(じゃあ今は何をしているの?)
A: He works at home as a web-designer.
And I began to work part-time at that time.
(家でウェブデザイナーとして仕事をしているわ。
それで、その時に私はパートで働き始めたのよ。)
B: Really. You are having a hard time.
(本当。あなた色々大変なのね。)
A: Oh, no! Don't get me wrong.
Because I am not used to staying with him all day long.
(違うの。誤解しないで。
私は、彼と一日中一緒にいることに慣れていないからよ。)
※一行目は"used to be an office-worker"とも言えます。
また、"get (人) wrong"という表現は「(人)を誤解する」という意味の熟語です。
◆シニア層の間ではワクチン接種が徐々に広まっていますね。
私ども「吉祥寺MCS英会話スクール」の生徒様たちも、ほとんどの方が既に予約を取られ、もう2回目の接種を済まされた方もいらっしゃいます。マスク無しでレッスンができる日も近いかもしれません。
もっとも、当スクールで一番接種が後になりそうな私がそれを済ませるには、まだしばらくかかりそうですが。
2021年06月03日 09:35 PM
「緊急事態宣言」「自粛する」「不要不急」「ワクチン」《シニア英会話・教養講座》
これまであまり積極的にテーマにしてきませんでしたが、今回は「コロナ」がらみの話題です。この一年間、これらの単語がメディアに登場しない日はありませんね。当然、私ども「吉祥寺MCS英会話スクール」のシニアレッスンでも多くの質問が寄せられますので。
◆まず「緊急事態」という言葉ですが、英語で言うと"a state of emergency"となります("state"は「状態・事態」の意味)。
①The Government declared a state of emergency. (政府は緊急事態を宣言した。)
※"emergency"は「緊急・非常・救急」という意味で、"emergency-exit (非常口)"や"emergency-hospital (救急病院)" にも使われます。〔ただし「救急車」は"emergency-car"ではなくて"ambulance"ですよ。〕
◆次に「自粛する」という言い方を紹介しましょう。
②We have to refrain from going out. (私たちは外出を自粛しなければならない。)
※"refrain from ~ing"という有名な熟語があって、これが「自粛する・ひかえる」の王道でしょう。"hold back"も同じように使えます。
③We will hold back events until the corona-virus infection is over.
(私たちはコロナ感染が収束するまでイベントは自粛するつもりです。)
※ここで、「収束する」を"is (be動詞) over"で言っていることは要注意かもしれません。英語では「○○は終わった」と言う時に、"finish"と同じぐらいよくこの言い方をします。ほら、"Love is over."という有名な歌がありましたね。
◆では「不要不急」は何と言えばいいでしょうか。これはシンプルに"unnecessary"(「不必要な」)という形容詞だけでOKです。これでは「不急」が入っていないと思われるかもしれませんが、言わなくてもわかりますから。まさに、「不急」は「不要」な言葉なのです。
④Please avoid unnecessary outings. (どうか不要不急の外出は避けて下さい。)
※"outing"は、これだけで「外出・遠出」の意味になります。
◆そして最後に「ワクチン」です。
まず最初に、「ワクチン」は和製英語の最たる物で外国人には通じないと言う事を覚えておいて下さい。スペルで書くと"vaccine"、発音は「ヴァクスィーン」です。実際の会話場面では、"vaccination"(ワクチン接種)という言葉の方が普通に使われます。(発音は「ヴァクスィネーション」)
⑤I had a corona-vaccination. (私はコロナのワクチン接種を受けた。)
※"had"は"got"、"took"、"received"に変えてもOKです。"corona"を"flu"に変えれば、「インフルエンザの予防接種」になります。
A: Oh my God! We have to refrain from going out again for a while.
(あ~あ。またしばらくの間外出を自粛しなくちゃいけないわね。)
B: But, you don't need to go to the office every day.
(でも、毎日会社に行く必要がないのよ。)
A: I know. But it will make me fat.
(わかってるけど。でもそうなると私太っちゃうのよ。)
B: You need self-control in different meaning.
(あなたには、違う意味での自粛が必要ね。)
◎"self-control"は名詞で「自制・自粛」の意味です。
■私ども「吉祥寺MCS英会話スクール」のシニアの生徒様たちにも、「ワクチン接種券」が少しずつ送られてくるようになりました。(まだ済ませた方はいらっしゃいませんが。)当初は「あまり気乗りがしないわ・・・」とおっしゃる方もいましたが、最近では積極派が増えてきました。
ここまできたら、一日も早くワクチンを打って日常を取り戻したいものですね。
2021年05月01日 06:18 PM
“could”の意味・使い方~〈その2〉《シニア日常英会話》
前回に続いて、もう一回"could"のお話をさせて頂きます。(ここからお読みになる方は、ぜひ前回(3月)のブログからお読み下さい。)
今回は前回の(2)の意味「~しようと思えばできる/できないことはない」の方にスポットを当ててみたいと思います。
例文を見ていきましょう。
① I could change my schedule.
(私はスケジュールを変えようと思えば変えられるんだが。/変えられないことはないのだが。〔実際には難しい〕)
② You could do it by yourself.
(あなたはそれを一人でもやれなくはないのだが。)
③ We could postpone the event.
(我々はそのイベントを延期しようと思えばできなくはないのだが。)
④ Could you help me?
(あなたは私を助けようと思えば助けられますか?→私を何とか助けて頂けますか?)
◆さらに、この意味の"could"では、次に"be"がつながる例が非常に多いので注意が必要です。"be"も立派な「動詞」(〈be動詞〉と呼びます)で、「~である」というれっきとした意味を持っていますので、"could be"は「~であろうと思えばそうであることも可能だ・あり得る」という意味になります。
⑤ It could be OK. (それはOKでないこともない。)
⑥ The story could be true. (その話は本当である可能性もなくはない。)
⑦ You could be right. (あなたは正しくないことはないのだが。)
※なお、「~であるかもしれない」という意味の表現で、"may be ~"というのがありますが、"may be"よりも"could be"の方が可能性が低くなります。ご参考までに。
⑧ You may be right. (あなたは正しいかもしれない。)
A: Excuse me. Could you show me the way to the Old Town?
(すみません。旧市街へ行く道を教えて頂けますか?)
B: Sure. Just go straight down this street.
(ええ。この通りをただまっすぐ行って下さい。)
A: Is it walking-distance?
(徒歩で行ける距離ですか?)
B: You could walk. But I recommend you to take a taxi.
(歩こうと思えば歩けなくはないですがね。
でもタクシーで行くことをお勧めしますよ。)
外国へ行くと、どこの都市にも「新市街」と「旧市街」があって、たいていは「旧市街」の方が歴史情緒があったり、庶民的なスポットがあったりして魅力的なものです。確かに、東京に来る外国人旅行者の多くは、浅草などの下町に行きたがりますね。「MCS英会話スクール」のある我が町・吉祥寺は「新市街」に当たるのでしょうか?
一日も早く、世界の人達が自由に旅を楽しめる日常が戻ってきますように。
2021年04月05日 12:02 AM